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日本の宇宙関連企業一覧【2026年最新】大手5社・上場ベンチャー4社の転職市場と年収

公開: 2026/8/28データ基準: 2026年8月8分で読める

日本の宇宙ビジネス市場は約4兆円(経済産業省・2024年3月)で2030年代に8兆円規模を目指す。売上高上位の大手5社と、上場済みの宇宙ベンチャー4社を軸に、年収レンジと直近1年の資金調達・提携の動きを整理した。

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日本の宇宙関連企業で転職先として注目すべきはどこか?

売上高上位はトヨタ自動車・三井物産・ソニーグループ・三菱電機・三菱重工業の大手5社(Geekly調査)。専業ベンチャーでは上場済みのアストロスケール、ispace、QPS研究所、Synspectiveの採用動向が活発。

数字を見る前に

全社平均と、あなたの想定年収は別物です

記事内の平均年収は全従業員ベースの公式値です。中途採用で提示される条件は、職種・専門性・役職によって変わります。現在の経歴で検討できる求人と年収帯を、応募前に確認しておくと判断しやすくなります。

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「宇宙業界に転職したい」と思ったとき、最初にぶつかる壁は、社名が出てこないことだ。半導体ならディスコやレーザーテック、ロボットならファナックや安川電機がすぐ浮かぶ。宇宙はどうか。JAXAの名前は出ても、その先の民間企業となると、指が止まる人が多いはずだ。

日本の宇宙ビジネスの市場規模は約4兆円(経済産業省、2024年3月公表)で、2030年代には約8兆円規模への拡大が目標に掲げられている(SpaceMate)。市場が育っているなら、採用も動いているはずだ。問題は、どの企業がどの段階にいるかを知らないまま応募先を決めてしまうことである。

なお本記事で企業を並べる順序は、公開されている売上高や資金調達額などの客観データに基づくものであり、当媒体との提携関係とは一切連動していない。

宇宙関連企業を見る前に:3つに分かれている

日本の宇宙関連企業は、大きく3つに分かれる。宇宙事業以外に収益の柱を持つ大手、宇宙専業で上場を果たしたベンチャー、そしてまだ非上場のベンチャーだ。同じ「宇宙企業」という括りで語られがちだが、給与体系も、求められる経験も、入社後に背負うリスクの大きさもまるで違う。まずは大手から見ていく。

大手5社:宇宙事業以外に収益の柱を持つ企業

人材紹介会社Geeklyが公開している売上高ランキングでは、日本の宇宙開発企業の上位5社はトヨタ自動車、三井物産、ソニーグループ、三菱電機、三菱重工業の順に並ぶ(Geekly、2026年5月12日更新)。いずれも自動車、総合商社、エレクトロニクス、重電・重工業といった本業を持ち、宇宙事業はその一部という位置づけになる。

順位企業名位置づけ
1トヨタ自動車自動車が主力、宇宙関連は新規事業領域
2三井物産総合商社として宇宙ビジネスに出資・関与
3ソニーグループエレクトロニクス・エンタメが主力
4三菱電機重電メーカーとして人工衛星を製造
5三菱重工業ロケット(H3等)を含む重工業大手

出典:Geekly「宇宙開発企業の大手・ベンチャーランキング」(2026年5月12日更新)

これらの企業の宇宙事業単体の売上高、平均年収、宇宙部門の従業員数は、有価証券報告書を個別に読み解く必要があり、今回の調査範囲では確認できていない。宇宙部門だけを切り出して年収交渉の材料にするのは、公開情報だけではまだ難しい。

上場ベンチャー4社:資金調達と直近の動き

では、宇宙専業の会社はどうか。日本には現在、東証グロース市場に上場した宇宙専業ベンチャーが4社ある。アストロスケールホールディングス、ispace、QPS研究所、Synspectiveだ。上場しているということは、財務情報が開示されているということでもある。

企業設立上場累計調達額(判明分)事業
アストロスケールHD2013年2024年6月IPO前に7回調達(金額非公表分あり)デブリ(役目を終えた衛星やロケットの破片)除去、衛星の延命
ispace未確認2023年4月累計268億円(IPO調達分含む)月面開発・輸送サービス
QPS研究所2005年2023年12月非公表(2025年1月に新株予約権で追加調達)小型SAR衛星(合成開口レーダーで地表を観測する衛星)による地球観測
Synspective2018年2月2024年11月累計281.9億円小型SAR衛星による地球観測

中でもアストロスケールの動きは速い。2024年6月に上場したばかりだったが、23年4月期の連結最終損益は92億円の赤字だった(日経、2024年5月1日)。赤字のまま上場し、赤字のまま次の調達に動く。これが宇宙ベンチャーの標準的な姿だ、と一度は思う。

ところが2026年5月19日、同社は新株発行と転換社債で約306億円を調達すると発表した。内訳は衛星製造に70億円、生産設備拡大に40億円、残る160億円は当面の運転資金である(日経、2026年5月19日)。同日にはスカパーJSATとの事業提携も発表し、衛星の点検・修理ノウハウを静止衛星の運用に活用する方針を示した(同)。赤字だから縮むのではなく、赤字のまま設備を広げる。この資金の使い道が、採用計画の中身を予告している。

QPS研究所は福岡発の会社だ。大学教員とロケット開発技術者3名が「九州に宇宙産業を根づかせたい」という思いで2005年に設立した(大西社長、ログミーファイナンス)。2023年12月に上場し、2025年1月には宇宙戦略基金の採択を受けて新株予約権による資金調達を公表している。上場会見では、SAR衛星分野で先行するフィンランド企業(2018年に100kg級衛星を打ち上げ、24機を稼働させている)が名指しに近い形で比較対象に挙がった。国内だけを見ていては測れない競争が、すでに始まっている。

Synspectiveは慶應義塾大学発のスタートアップである。創業以来の累計調達額は281.9億円に達し、2024年11月に上場した(慶應スタートアップ)。同月には小型SAR衛星の量産工場「ヤマトテクノロジーセンター」が本格稼働を始めている。量産体制に入るということは、製造・品質管理を担う人材の需要が増える局面に入ったということでもある。

未上場ベンチャー3社:資金は集めているが、まだ市場には出ていない

上場していないからといって、規模が小さいとは限らない。インターステラテクノロジズ(北海道大樹町)は2026年1月、シリーズFで総額201億円を確保した。これは非上場の宇宙スタートアップとして国内最大規模の調達額で、累計調達額は446億円に達している。トヨタ子会社のウーブン・バイ・トヨタがこれまでに約70億円を出資している。

アクセルスペースホールディングスは小型衛星による地球観測と、衛星のワンストップサービス「AxelLiner」を軸にする会社だ。2023年12月のシリーズDで62.4億円を調達し、累計エクイティ調達額は約143億円になった。出資者には三井不動産、ヤマトホールディングスの名も並ぶ。

スペースワンは毛色が違う。IHIエアロスペースとキヤノン電子などの出資で設立され、和歌山県串本町の自社発射場「スペースポート紀伊」から小型ロケットを高頻度に打ち上げる「宇宙宅配便」構想を掲げる。累計調達額は出資・融資だけで200億円を超えた(2024年10月時点)。だが2024年3月の1号機は打ち上げ直後に爆発し、2026年3月5日に打ち上げた機体も飛行が中断した。資金は集まっても、事業そのものはまだ成功に届いていない。この会社を志望するなら、失敗を前提にした開発文化に耐えられるかどうかが問われる。

転職難易度の結論

大手5社は宇宙事業だけを切り出した採用枠が少なく、総合職・技術職とも本業側からの異動や、専門職としての即戦力採用が中心になりやすい。狭き門というより、そもそも「宇宙部門への転職」という入り口が見えにくい構造だと考えたほうが実態に近い。

上場ベンチャー4社は対照的だ。資金調達のたびに増員フェーズへ入る傾向があり、アストロスケールの306億円調達(2026年5月)や、Synspectiveの量産工場稼働(2024年11月)は、いずれも直後の採用拡大を示唆する動きである。未上場3社は資金調達サイクルと採用数がさらに直結しやすい。インターステラテクノロジズの201億円調達(2026年1月)のような大型ラウンドの直後は、応募の好機になり得る。

年収

公開求人ベースでは、宇宙開発企業のシステムエンジニア職で年収800万〜1,038万円という実績データがある(Geekly、自社紹介実績・2026年5月更新)。これは同社が実際に成約させた求人の水準であり、相場の目安として使える。

一方、三菱重工業やIHI、三菱電機といった大手の有価証券報告書ベースの平均年収、および宇宙事業単体の年収データは、今回の調査範囲では確認できていない。公開求人のレンジと、全従業員平均である有報の数字は性質が異なる。この二つを混同して「宇宙業界の年収」とひとまとめに語る記事は、どちらかの数字を誤読させることになる。

求められる経験・スキル

職種分かっていること
エンジニア(機械・電気・ソフトウェア)求人票・転職エージェントの情報が最も厚い。Geeklyの年収実績もこの職種のもの
法務・調達・事業開発・広報具体的な求人内容や入り口は、今回の調査範囲では確認できなかった
未経験からの転職宙畑の連載「Why Space」で他業界からの転職者インタビューが3件公開されているが、職種の内訳までは記事から読み取れない

文系職種を含めた採用の全体像を知りたいなら、各社の求人票を直接確認するところから始めるしかない。ここは業界全体として情報が薄い領域だ。

選考フローと対策

宇宙ベンチャーの選考は、一般的な技術職採用の流れに沿うことが多い。

各社の具体的な面接回数や評価基準は、今回の調査では確認できていない。技術面接に加えて「なぜ宇宙なのか」を問われる場面が多いのは、この業界が黒字化までの時間が長く、事業への納得感を採用側が重視するためだと推測される。

未経験・異業種からの可能性

2024年10月には、宇宙ビジネスに特化した転職エージェントProp-UPが立ち上がった。開始から3か月足らずでスタートアップ・ベンチャー企業のエンジニア職を中心に支援実績が生まれている、と宙畑は伝えている(2024年12月30日)。宇宙戦略基金やSBIR、スターダストプログラムといった政府資金の投入が進んだことで、「業界の課題はお金から人に移った」という指摘も同記事にある。

ただし、これらの動きはいずれもエンジニア職を軸にした話だ。法務・広報・事業開発といった職種で未経験からの入り口がどれだけ開いているかは、公開情報からは確認できない。宙畑の連載「Why Space」がその実例を集め始めている段階であり、業界としてもまだ言語化の途中にある。

この1年の事業ニュース

企業時期内容
アストロスケール2026年5月約306億円調達、スカパーJSATと事業提携
インターステラテクノロジズ2026年1月シリーズFで201億円調達、非上場宇宙スタートアップ最大規模
QPS研究所2025年1月宇宙戦略基金採択に伴う新株予約権での資金調達を公表
Synspective2024年11月量産工場「ヤマトテクノロジーセンター」本格稼働開始
スペースワン2026年3月小型ロケットの打ち上げが飛行中断

大手企業側の直近1年の受注・提携ニュース(H3ロケット関連など)は、今回の調査範囲では確認できていない。個別の報道を追う追加調査が必要な論点として残しておく。

どの企業から見るべきか

安定志向なら大手5社、変化の速さで選ぶなら上場ベンチャー4社、資金調達の勢いに賭けるなら未上場3社という三択になる。ただし、どの選択肢を取るにしても、有報の平均年収と公開求人のレンジを混同しないこと、そして直近の資金調達や提携のタイミングを見て応募時期を計ることは共通して効く。次に確かめるべきは、志望先が直近半年でどんな調達・提携をしたか、その一点である。

よくある質問

Q

宇宙が好きな人におすすめの仕事は?

A

求人情報が厚いのはエンジニア職(機械・電気・ソフトウェア)で、Geeklyの年収実績もこの職種のもの。法務・調達・事業開発・広報の具体的な求人内容は今回の調査範囲では確認できていない。まずエンジニア系の求人票を確認するのが現実的だ。

Q

宇宙系企業で大手はどこですか?

A

Geeklyの売上高ランキング(2026年5月12日更新)によると、トヨタ自動車、三井物産、ソニーグループ、三菱電機、三菱重工業の順。いずれも自動車や商社など本業を持ち、宇宙事業はその一部という位置づけになる。

Q

宇宙関連の仕事の平均年収は?

A

公開求人ベースでは、宇宙開発企業のシステムエンジニア職で年収800万〜1,038万円という実績データがある(Geekly、自社紹介実績・2026年5月更新)。大手の宇宙部門単体の平均年収は今回の調査範囲では確認できていない。

Q

文系でも宇宙関係の仕事に就ける?

A

エンジニア職以外の未経験・文系採用の入り口がどれだけ開いているかは、公開情報からは確認できない。宙畑の連載「Why Space」が他業界からの転職者事例を集め始めている段階で、業界としても言語化の途中にある。

Q

日本の宇宙関連企業にはどんな会社がある?

A

売上高上位はトヨタ自動車・三井物産・ソニーグループ・三菱電機・三菱重工業の大手5社(Geekly調査)。専業ベンチャーでは上場済みのアストロスケール、ispace、QPS研究所、Synspectiveが代表格。

Q

日本の宇宙ビジネスの市場規模はどれくらい?

A

経済産業省が2024年3月に公表した資料では約4兆円。2030年代には約8兆円規模への拡大を目指すとされている(SpaceMate)。

出典・参考情報

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本記事の情報は2026年8月のものです。最新情報は各公式サイトをご確認ください。

次にやること

宇宙関連企業への転職を、求人検索だけで終わらせない

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